いつもの専門ガッコで再試をやってきた。
いつぞやの日記に、ひでぇ出来の学生が多くて嫌になっちまったよ、とか書いた話の続きである。
そのガッコでは、規定の点数に満たなかったものは「再試」を受けなければならない。
問題を作るのも面倒だし、採点や評価資料を作るのも面倒だ。
「だったらセンセイ、同じ問題出してよ」
「イヤだね。そしたらキミら、答えだけ丸暗記してくるだけだろ?」
「うん、まあ」
「オレが面倒な思いしてるのに、キミらだけ楽なんかさせるもんか」
まあ大人げないこと甚だしいお話ではあるが、そういう人だということで。
それに、授業中はうるさくしなきゃ基本的に放置してきたんだから、最後のテストぐらいカッコつけて見せてみろ、ってなもんだ。ぐーすか寝てたとしても、見えないトコで必死に勉強して涼しい顔していい点とって、「ははん、こんなもんですか?」とか言ってのけるのが粋というものであろう(なんか違う気もするが)。
あれだけのややこしい科目(そして個人的には有用だと思う)を自力でできるってんなら、そうすりゃええのよ。
「だいたい、あれだけ勉強しとけよ、って言ったのに・・・」
と先日、古くからの友人R1との電話の中で愚痴ってたところ、
「あのな、のんちゃん」
ヤツは私のことを名前にちゃん付けで呼ぶ。
「世の中の人はな、のんちゃんみたいに勉強して状況を変えてける人ばっかじゃないのよ。実践の中でしか色んなことを身につけられない人もいるんだから。ってオレのことだけど」
一瞬「でも!」って言いたくなったけど、そこはそれ、自分を基準にしか考えられないってのも了見が狭いってことでしかないし、グッとこらえた。
「んあー、そうか、そうだよな。むー」
で、今日のことだ。
再試開始の前に、集まった学生さんたちを前にしてこんなことを話した。
「先日、”学生連中が勉強してくれねえんでうんざりしてるんだ”って友人に愚痴ったら、”みんなが自分と同じと思うな”と諌められました。そこで私はこう考えることにしました」
きょとん、とした顔してる学生さんたち。
「キミたちはきっと、私のことが大好きで大好きでたまらなくて、思い余ってわざと試験に落ちる、なんていうことをしてまで、私に会いに来てくれたのだと!ありがとう!」
皆さん、実に味のある、嫌そうな苦笑いをしてはりました。
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