おおう、もう一週間も前の話になってしまった。
この日も蒸し暑かった。
のんびり起きて、適当に荷物をまとめて宿を出る。
今回は旅行会社経由の予約だったので、フロントに設置されたポストに鍵を放り込んでおけばチェックアウト完了扱いになるので楽だった。
貧乏旅行であるので、追加料金が生じるようなサービスはまず受けない。あっても有料チャンネル料金とか(笑)、それさえも最近は面倒で云々。
汗をかきかき、会場の立s大へ移動する。
午前中の研修は、小グループに分かれて、これまでの体験を分かち合おう、という趣旨のもの。
小グループったって20人ぐらいいるから、結構な人数だが。
司会を担当した先生がグループeンカウンターの人らしく、それらしい雰囲気で始まる。
円状に椅子を並べて順番に自己紹介。
聞いてると一番多いのは関東圏、続いて関西地区、まれに東北南部から来たという人がいるくらいで、わざわざ海外から出張ってきているのは私ぐらいらしい。それはまあいいとして、どうも場の雰囲気が堅苦しいのはきに喰わないな、と思った。もう少し柔らかい方が、色々聞けるんじゃないかな。
で、自分の番が回ってきたとき
「えー、学校で仕事するようになって*年目の、のんたろうです。札幌から来ました」
ほとんどの人は、大方この辺までで話を切り上げてしまっている。私もそうしてもいいんだけど、「札幌」という単語にその場にいた人たちがわずかに反応したのを確認してから、言葉を続ける。
「えーと、暑くて死にそうです」
ちゃんと笑ってもらえてよかった。
いや、失笑だったのかもしれんけど。場の空気を多少なりとも緩められたんじゃないかしら。よし、この場での仕事は十分果たした、と満足に浸る。
帰ってきてからこの話を顔見知りにしたところ、どうせこんな感じだったんだろ、といった口調で
「『ブフー、札幌から来たのんたろうでしゅー、ぶふー、あちゅくて死にそうでしゅー、ブフー』とか言ってきたんでしょ!」
とか言われた。いやまあ、物証があるわけでもないので特に否定はしないけど、本当に楽しそうに罵る人だなあ、とちょっと感心した。いや、デブでオタなおっさんである以上仕方ないんだけどねぇ。
うん、まあ自己像と客観的な状態ってのは差があるもんだからね。
気をつけておこう。
研修会に話を戻す。
色んな話題で、こっちの地域ではどうだとか、これをやるのは公式に禁止されているとか、所変われば違うことも多いのねえとか、やっぱり自分より優秀な人の話を聞くだけでも刺激を受けるよな、とか感心してたんですが。
うわ、この人もしかして頭が不自由なんじゃないか、って失礼だけど思っちゃうことがあった。
話題もイマイチ場にそぐわないというか、ワタシ程度から聞いても話題提供者の方針そのものが突っ込み放題の話だったのだけど、参加者の中に一人、輪をかけてすごいのがいた。
話が終わらないのだ。
一人で延々と、話題提供者に語り続けている。
皆が色んな話をするというのが目的である以上、語る内容は簡潔にまとめて、できるだけ多くの人が話す機会を得られた方がいいと思うんだ。もちろん暗黙の了解だから、参加者の意志に任されている話なんだけど。
話してる内容が、含蓄にあふれていて、ああ、こりゃ聞いてるだけで十分勉強になる、ってレベルならともかく、別に大したことのないレベル。ホントに有資格者か?と疑ってしまった。
私的な関係や場所なら別だけど、公的な、資格や職種を強く意識する場所で、こういう風にしゃべり続ける人って珍しいと思う。こちとら聞くのが商売だからね。
司会の人も困ってた(てかもっと上手く仕切れよ)し、私も含め何人かの人がその状態を変えようと発言しても華麗にスルー。ふんふんと2、3度うなずいたらまた自分の話を始める。
途中からは「ああ、この人は脳に穴の開いてる人なんだ」とあきらめることにした。
この形式で話し合うには、20人という人数は少し多すぎたのかもしれない。
昼は近くのチェーンのうどん屋で適当に。
午後。
別の教室で、保護者面接についての研修。
今度の部屋は寒い。コンビニの冷蔵庫のバックヤードぐらいの体感。ちょっと大げさか。
ロールプレイで実地の練習を、という話だったんだけど家z療法の解説を長々しだしたのにちょっとびっくり。資格持ちがほとんどの筈だから多分、みんな知ってる話だと思うんだけど。疲れが溜まったここにきて、知ってる話を講義されるのはツライ。もちろんうたた寝してしまう。
で、いざ実地の練習が始まったら時間が足りない。
それぞれの役割についての情報がほとんど無いままロールプレイをやれ、って言われても困るってば。結局あちこち端折って大して身にならないまま終了時刻。
私のいたグループで分かったことと言えば、「コンpリメントされると嬉しい」ってンなん分かってるわ!
いや、仕切るのが難しいのは分かってるから、文句は言えないんだけどねぇ。
帰路。
稽古仲間のM氏に「新橋のガード下に一度行ってみるといいよ」と言われていたので、ちょっと寄り道。
猥雑な場所だ、ぐらいの認識はあったんだけど、想像以上でした。
怖いって!怖くてあんまり奥には行けず、比較的小奇麗な串揚屋とラーメン屋ぐらいにしか入れませんでした。ちゃんと旨かったけど、チェーン店っぽかったから多分醍醐味の欠片も味わえてないのでしょう。
「冬に、大きな石とかひっくり返すと虫がうじゃうじゃ蠢いてるじゃないですか。あんな感じの場所ですよね」
うん、M氏ナイス描写。
モノレールで羽田空港へ。
土産を見繕ったり、持ってった小説を読んだりして時間をつぶしてると違和感が。
あ、ゆれてる。
地震だ!
大くはないものの、少し長い時間揺れ続ける。
やべえ、飛行機飛ばなかったらどうしよう!
と一瞬不安になったものの、空港業務に一切の滞りは無く、定刻通り出発。無事に帰ってこれました。
後でニュースを見たところ、空港に移動したぐらいの時刻に都内北部では集中豪雨があったとか。北部だから関係ないといえばそうかもしれないけど、上手く逃げ切れたかのような印象。
ここに書いたことも書かなかったことも含め、よい旅だったんじゃないかな。
お金は結構かかったけどな!
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