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日々の暢気眼鏡

日々の出来事を針小棒大に語る

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2025/10/03(Fri)02:45

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工具

2008/04/29(Tue)01:12

「のんたろう先生って、確か工具持って歩いてませんでしたっけ?」

小学生と中学生の入れ替えの時刻。
担当の生徒がまだ誰も来てないのでやや呆け気味の私に塾長が尋ねた。

何かをひねるようなその手つき。
ドライバーかな。ああ、卒業生の書いてくれた色紙、額に入れて壁に掛けるのか。

「ああ、はい、持ってますよ」

ぶは、と噴き出す声が聞こえた。
私と塾長のちょうど中間ぐらいの位置に座ってらっしゃる、小学生担当のT先生だ。
一度噴き出してなお、笑いをかみ殺してはる。
はて。
ん?

「あっ!T先生!別にワタクシいつも工具を携帯して歩いてるって訳じゃありませんからね!車に積んである、ってぐらいの意味ですよ!」
「いえ、失礼。なんかこう、のんたろう先生が工具を常に持って歩いてる姿を想像して・・・」
「ストーカーとか、犯罪者みたいだ、と」
「ぶは」

ああっ!
塾長まで人を犯罪者扱いするなんて!
二人がかりでゲラゲラ笑わなくても!
アタシ、そんなに犯罪者が似合いますか!





ええと。
そう言や設備屋でサービスマンやってたころは、工具持って歩くの当たり前だったなあ。
作業服のポケットにはしまい忘れた工具が一つや二つ、必ず入ってたし、腰の後ろのベルトには車の運転する時以外大抵プラスドライバー突っ込んであったよな。忍者刀か、っつの。
今思えば、武装度高すぎ。

ウチ帰って服脱ぐと、ドラゴンボールみたいに「ゴトン」って音するの。
どんだけ工具持って歩いてたんだか。
それで仕事帰りにフツーに買い物とか行ってやんの。
ボディチェックされたら大変なことになったんだろうな。

今や昔のお話でつが。
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No.239|塾講師Comment(0)Trackback()

温室育ち

2008/04/27(Sun)22:41

ガッコに関係のないものを持って来ていきがるってのは、古今を問わず繰り返し行われてきていることなんだとは思う。マンガとか、おやつとか、音楽を聴くためのアレコレ(昔はウォーkマンでしたが)、最近ではこれに携帯電話が加わるのだろう。

私の仕事場をウロウロする連中の中には、これ見よがしにそれらをひけらかすのがいる。
あー、ガッコのルールを破んのがカッコイイ、楽しい、とか思ってんだろうな。

馬鹿馬鹿しい。

「やっちゃダメ」って言われてることをわざとやって、大好きなママに叱ってもらうのをウキウキしながら待ってる3歳児と、本質的にはなんも変わらん。
未成年がお酒飲むのもタバコ吸うのも同じ。

あんまりにも馬鹿らしい、と思って抑えが効かない時には言っちゃうこともある。
「う~ん、そうでちゅかぁ、おちゃけ飲めたんでちゅかぁ、オトナみたいでちゅねぇ、オトナになった気分でちゅかぁ、ちゅゴイでちゅねぇ~」
たいてい、そう言われるとどいつもこいつも表情が固まる。
「・・・ムカツク」

それすらテンプレだ。どこまで創意工夫がないんだか。ジョセフ・ジョースターなら「お前の次のセリフは!”ムカツク”と言う、だ!」とかって迎えるところだ。
待ってた通りの答えだ。にっこり微笑んで答えてやる。
「うん、そう!ムカツクように言ってやったからね!」
できるだけ、満面の笑顔で言ってやるのがポイントだ。

幸いなことに、今のところまだ殴られたことはない。




ま、それはさておき。


先日、うひょうひょ笑いながら、ガムかなんかを配り始めた女の子がいた。
「そんな香料の強いもの、センセイが来てから慌てて隠したってすぐばれてしかられるよ?」
そこにオレがいたら、オレの立場も危ういではないか。そんなつまんないことに巻き込まんでくれ給え。

「いいもーん、ばれて叱られたってカンケーないもーん」

ムカッとした。

おちょくられたことにムカついたのかな、と思って考えてみるが、あんまりバカにされた感じではない。
じゃあ何に対しての苛立ちなのか。

ああ、アレだ。





つづきはこちら

No.238|心理屋Comment(0)Trackback()

定例稽古

2008/04/27(Sun)19:43

週末の定例稽古のメモ。

ちっとばかし遅れて稽古場所の体育館に到着。
駐車場が結構な込み具合に。こら何かイベントやってんな、と思いつつ、荷物を担いで玄関へ。
どうやらママさんバレーの大きな大会の予選をやってるらしい。
こういうスパルタンな大会だと、暇を持て余してウロウロして余計な事をするバカ者がいないから有難い。中途半端な規模で、中途半端な志の連中が集まる程度の大会はクズばっか集まるから厄介なのですよ。

挌技室へ。
あら、またガキどもが。
てか、人数増えてない?
先週に続き今週もまた、空手着に同じワッペンを張り付けたガキども&道場ママの集団だ、うんざり。
あれ、一人、道着を着た大人の男性が。
帯が黒い。
ん、たぶん指導者だな。
おおう、これは期待できるかも。

この日は、我々、ガキども、母親&ガキ2人、の3グループ。
先に来てたM氏が交渉しておいて下さったらしく、我々は4分の1のスペースを確保。

ウォームアップに基本功をやりながら、ガキどもの稽古を眺める。
黒帯の人、指導者なのは間違いないみたいだけど、十名以上いるもんだからさすがに手が回らないらしく、放っておかれたガキどもが適当に遊びだしてる。
ったく、ガキってのは。

M氏が映画「どろろ」を観たと。で、劇中に出てた奪刀術が面白かったよね、と私に同意を求める。
ええと。
シバサキさんしか見てなかったので、覚えていません、と答えたら笑われた。


ひとり稽古をそれぞれ適当にやる。
形意拳の劈拳、崩拳、馬形、虎形を数往復ずつ。
4分の1スペースだと、直線の往復である形意拳の基本がやりにくい。
まあ贅沢言えないけど。

他に「単把(たんぱ)」。
何年も前に一度習ってたんだけどすっかり忘れてた。
心意六合拳の基本技。

進行方向に対して完全に左半身で立つ。顔は進行方向へ向ける。
左足を半歩前へ踏み出し、同時に左手を背掌(弧拳かな?)で斜め下45度程度まで軽く振り上げる。
右足を踏み出すが、両足が揃ったところで一度軽く震脚。この時、かかとを立てておくこと(隠し技アリ)。
右足を踏み出すのと同期して、右手を下から振りあげ、肘をたたみ、手首を返した弧拳の状態にして顔の横へ持ってくる。左手は右手の振りあげに連動して、掌で右弧拳を受け止める。
手を打ち合わせるのと、右足の震脚が同時になるカンジ。
さらに右足を前に出し、打ち合わせた両手を、踏み込みに合わせて前方に打ち出す。

この動作の繰り返し。
個人的な注意点。
跟歩(こんぽ)しないように。
打つ場所を忘れないように。


後はM氏と二人でずっと対錬。
劈拳にしても鉄砂掌にしても、肩の高さから落とされただけの手がなんだってあんなに重いんだろう。
人よりは小手のあたりの骨は堅いと思うんだけど、それでも2,3発で悶絶するもん。
骨格そのものの大きさの違いもあるんだろうけど、大事なのは脱力なんだろうなあ。
久々の六禽法。関節技が連続して繰り出される対錬。関節がメリメリ言うね!

他にも色々。
覚えきれてねえや。

ガキどもが何度か、こっちが稽古してる所に近づいてきて危なかったなあ。
てか、親も指導者も、いるなら止めろよ。
親なんざ、道場じゃヒマだろうに。

もうひと組の、母親&ガキ二人のグループも空手かと思ったら違ったらしい。
途中から袴をはいて、合気っぽい技の稽古をしてた。
へえ、あんなちびっこでよくあんな複雑な技を覚えたもんだね。


他のグループが引き揚げた後、スパーがわりに先週もやった推手の中での技の攻防の対錬をした。

向かい合って構え、両手首を触れあわせ、ゆっくりと回転させる。
極力手首は触れ合わせたまま、色々な技を出し合い、防ぎ合う。
ゆっくりだけど、これがまた疲れる。


先週よくできた、と書いた技をほとんど封じられた。
それどころか、同じ技を使われてしまった。むう、こりゃ確かに嫌な技だ。
今回は散々投げられたけど、投げることはほとんどできなかったなあ。
唯一の「会心の一撃」はヒザ蹴りでした。
相手がつつっと近寄ってくるところに、カウンターで中段に。
首相撲にもなってないからフツー入らないんだけど、この時はヒザを出す途中で「あ、こりゃ入るな」って分った。

滅多にないことなんだけど、おおう、こりゃいい一撃だ!って自分でも思える攻撃ってのが稀にありまして。
今回のヒザもそうなんだけど、たいていそういう時って「これしかないよね」って感じで技が出てる。
てかそんな思考を言語化するような時間はないけど、後で思えばそういう感じ、って程度の話。
むしろ、間合いとかタイミングとかコンビネーションとか、そう言うことはほとんど考えてない。
半ば自動的に身体が動き、結果として会心の一撃なってる。
実は打った本人が一番びっくりしてる。



ほんの一瞬の間なんだけど、通常の感覚では理解しきれないあれやこれやがある。
稽古の楽しさの一つだよな、と思う。

No.237|稽古Comment(0)Trackback()

ウソつき≠ホラ吹き

2008/04/25(Fri)15:08

「もー大人なんか、信用できないよ!」

「いやまあ、アタシも大人なんですけどね」

そら君らぐらいの歳だとそう思うもんだろうけど、それを大人に言ってどうする。
そういうのは若者同士でやってくれたまえ。

「ああ!ノビスケは違うよ!」

いやだから、「ノビスケ」じゃなくて「のんたろう」なんですが。
ずいぶん前に好きなように呼べば、とか言ったらホントに好きなように呼びやがった。
今ではいつも相談室に顔を出す連中の間では「ノビスケ」の方が通りがいい。時折、他の先生たちから怪訝な目を向けられることさえある。

「そうかい?」

「ノビスケのことは信頼してるよ!ウソつかないし!」

「ホラは吹くがなー」

「てかさ、何にも約束しないから、期待させないし!」

うーん、それって、人としてどうなんだろう。
まあ、いいか。
気に入ってくれてんのなら、それもアリか。
取りあえず、褒め言葉として受けとておこう。

No.236|心理屋Comment(0)Trackback()

定例稽古

2008/04/23(Wed)23:54

また書くよ。



先週末の稽古。
書いてないけど、その前の週もちゃんと稽古してるからね!

いつもの区民体育館に着くと、また例のステージママならぬ道場ママとちびっ子どもの集団が。
「違うよ、先生にはこう習ったよ!」
とか子どもに言い返されてるところからすると、やっぱママさんたちは素人さんたちだったらしい。身についてないものを、よく教えようなんて気になるね。ある意味尊敬するわ。

個人的な経験からすると、他人に何か教えようとするなら、教わる側の3倍以上の時間かけてないと自信持って教えらんないと思うんだけどね。何に関しても。
特に、学問じゃなくて技術の場合、「なぜそうするのか」という理屈と「ほら、こうなるでしょ?」とやってみせる運用の両方が身についてないとお話にならんと思うのだが。

ま、手前ぇのガキ相手だから成り立つんだろうね。


道場ママたちのグループから離れて、マンツーマンで稽古してる母子もいました。
我々のすぐ横で移動稽古か型の一部かを延々と繰り返させてましたが、こちらのお母さんは経験者なのかもしれないな、と思った。アウトドア用品のちっちゃな折りたたみ椅子に腰かけたまま、細かい指示はあまり出さず、じっと見つめてる様子はとても道場という場になれた感じもした。
そのお母さん、我々の稽古、というか稽古仲間M氏の稽古が珍しかったらしく、こっそり私に
「今稽古されてるのは、なんていう武道なんですか?」
と質問してきた。うむ、そりゃ「八卦双剣」なんざ実際に見たことある人はそうはいないよね。



木刀を使って剣術の対錬。
元々は杖術の技術らしいデス。
真っ向から斬りおろされる剣をフェイントかけつつかわし、同時に小手へ一撃、かわして下がる相手を胴を薙ぎながら逆サイドに回り込み、再度振り上げられた相手の小手に剣先をつけてけん制。強引に振り下ろされるのに合わせてわずかに剣を引き、相手の剣はそらしつつ(刃がついてたら手首バッサリいくのよ)目に・・・以下略。書いてて面倒になってきた。

受けと取りを交代でやるんだけど。
M氏の剣先は私の横を「ひゅん」って音をたてながら通過するのに、私の剣先は基本的に無音。してもせいぜい「ぶおん」て不細工な音。速度と安定性が全く違う、ってことみたい。
もちろん自分は剣術屋じゃないし、宗教上の理由で刃のついた武器は装備できないから(嘘)いいんだけど、それを言ったらM氏もそうなんだよなー。あ、剣術屋じゃない、ってとこね。
複雑な理合は身につけられないだろうけど、「ひゅん」て音はさせてみたいな。
だったら毎日素振りしろ、ってね。
へーい。


久しぶりに杖の対錬。
以前は棍でやってたんだけど、元々はこれも杖術の対錬だったっけ。
ちなみに杖(じょう)は床から胸ぐらいまでの長さ。棍は2メートルくらいあるかな。

構えた状態から、霞(こめかみのこと)へ弧を描きながら一撃。当然受けられるので、返す杖で前に出てる足の脛を横から一撃。それも受けられるが、その間にこっそりと杖を手繰る。受けの側の意識では「あ、杖を引いたな。次は突きか?」となっているので、その隙をついて左前から右前に身体の向きをスイッチ。同時に後方から前方へ、大きく杖を振って中段を打つ。
簡単に言うと3段攻撃、ってことか。

得物の長さが違うだけで、全然感覚が違う。
より正確に、術理を意識しながら動かないと何の練習にもならん。
あのママさんたちを笑えないぞ、これじゃ。
しっかり霞を狙い、しっかり脛を薙ぐ。身体をねじらないように意識しながら、間合いを詰め、打つ。
難しー。


武器は何と言うか、素手の時の何倍も消耗するね。
剣道やってる人達って、これがフツーなのか。



心眼流の素振り(すふり)を対錬で。
防具を交互に付け、防具の上から打つ練習。
心眼流の技術で打つことがあまりないから、新鮮でムズカシイ。実際やってみると、力を入れるポイントがイメージと少し違うことがわかる。身長差のせいか、思いのほか力乗せられないしー。

教えてもらった打ち方と、自分が普段意識してた打ち方と、少し違う点があったので研究してみた。うん、どっちでも有効なんじゃないかな。間合い次第だと思う。
てか、基本技術で何通りも有効な用法がある、ってのはそれだけ「使える」技術なんだろうね。
いざ、という時に細々した技を出してるヒマないだろうし、色々考えてる間に力任せの一撃につぶされちゃうなんてのもよく聞く話。シンプルかつ有効、ってのは必須条件ですな。
相手が何をどうしてこようとも、自分は同じ技を出すだけ!ってカンジ。


推手(すいしゅ)の応用。
構えて向かい合い、互いの左右手首をそれぞれ触れ合わせる。そのままゆっくりと両腕を交互に内側へ回転。その触れた部分から相手の動きを読み、スキを見つけたらゆっくりと打ち込む。受けるのもゆっくり。条件はひとつ、「必ずどこか、相手の身体に触れていること」。触れてる部分から伝わってくる感覚で攻防を行う、というもの。ま、あたしゃ触覚より視覚にまだ頼り切ってますが。

いつもは打撃、手技と足技だけでやっていたのだけど、今回は他の技もアリにしてみた。
関節技や関節を攻めながら崩し、投げる技(小手返しとか)や靠(こう;体当たりのこと)など。
これがまた、すんげえ楽しかった。
何というか、ゲーム性が高い、とでも言うのか。
打撃ばっかり気にしてると関節取られるし、関節警戒してるとなんでもない打撃がドスン、と入るし。上ばっか気にしてると下段回し蹴りがつつっと入ってくる訳ですよ!

散々投げられたし打たれたけど、時々自分でも「おー!」と思える技が出た。
前に出てる相手の手を上から抑えるようにしながら鎖骨あたりにねじ込む突きとか、払おうとした相手の手をさらに外側に自分の手を廻しながら肘を極め、転がす投げ技とか。
ゆっくりやるから、スパーのように痛くならないのがステキ!
色んな技をバランス取りつつ身につけるのには良い練習ですな!

長々と続けてるお蔭なのか、思いのほか技が身についてるなあ。
有難いこってす。

No.235|稽古Comment(0)Trackback()