週一でお伺いしてる仕事場へ、いつも通りの時間に着き、皆に挨拶。
「おはようございまーす」
「あ、のんたろう先生。今日2時間定期テストやって、避難訓練したら完全下校だったんですけど、ご存じなかったですか?」
「あらー」
だったら休む、って選択肢もあったよなー。
まあいいや、面談の予約いつも通り入ってるし。
で、お昼過ぎで仕事は切り上げ、さっさと帰ることにした。
さて、どうするか。
仕事場の近所でラーメン食べながら考える。
映画を観に行くのもいいけど、ちょっと足伸ばして小樽まで行ってみるかなー。
気が向いたら途中のマイカルに寄ってもいいしー。
と、自宅方向とは逆に車を走らせながらふと思う。
ああ、前から一度行ってみたかった、天狗山に行こう。
mうらじゅん氏も訪れていた、頂上の「天狗の館」に行くのだ。
天狗山の頂上って、小樽市内から意外と時間かかるのね。
行けども行けども住宅街から抜け出せない。
やっとたどり着いた頂上は、当たり前だけど人気も無く、やたらと羽虫が多くていやーんな感じだった。地べたを這うアリもワラジムシも、異様に輪郭ハッキリした大物ぞろいだったし。
いちゃつくカップルを避けながら、ロープウェイ頂上駅へ。
駅舎の外に、小さな社が設けられており、中に子どもの身長ぐらいある大きな天狗の面が鎮座ましましていた。
ずいっと突き出された鼻の先端は塗料がはがれてきていて、横の看板を見ると鼻の触り方によって様々なご利益があるんだとか。へー。
何かかじられそうな気がしたんで、ノータッチ。
看板の反対側にある、奉納された絵馬を眺める。
ほとんどがカップルの、「この愛よ続け、永遠に」的な内容か、ご夫婦の「子宝祈願」的な内容でした。まあ、天狗、ですからねえ。天狗本来の神通力ってよりも、形状の問題だよな。
「仕事が決まりますように」って世知辛いのも少数。
それこそ天狗とは何の関係もない気がするんだけど。
ある日突然、やたらと鼻の長い赤ら顔の山伏がウチに押しかけてきて、ニコニコしながら山伏の衣装手渡してきたらどうする気なんだろう。
抜群だった一枚。
「彼女ができますように」
へー、左意でございますか、よござんすね、とか思いながら続く文字を見て鼻吹いた。
「当方、70歳」
えー。
うむ、確かに年齢を感じさせる達筆なり。
オレもまだまだだなあ。
しみじみしながら「天狗の館」へ。
大きさ自体はたいしたことないんだけど、壁一面に天狗の面が掛けられていて、一種異様な雰囲気。
誰もいないし。
ほとんどが工業製品っぽい、おもちゃみたいな代物なんだけど、所々に「これ、こんなとこに無造作に掛けておいて大丈夫なの?」って思わせる気合と年季の入りまくった逸品があるので侮れない。
そういうのと目が合う(?)と、何だか知らんがちょっとショックを受ける。製作者の念でも残ってるのかしら。昔、旅行のついでに軽い気持ちで入った北方民族資料館だったかでも似たような気持ちになったっけ。
銃口を向けられたような、ってンな経験無いけど、警戒心を掻き立てられるような気がした。
周囲の壁を覆う天狗の面の数々を見て、突然思い出した。
島田荘司の、「斜め屋敷の犯罪」だ!
あの話の中に、そう言や「天狗の面でいっぱいな部屋」って出てきたっけ。それでなんとなーく気になってたのか、アタシってば。舞台は同じ北海道でも小樽でなくてオホーツク海に面した丘の上だったけど、もしかして島田氏はここを見て、あの話を思いついたのかなあ、とか感慨にふける。
そのまま引き返しても良かったんだけど。
興がのったんで、そのままドライブに行くことにした。
小樽から余市を抜けて倶知安、京極、喜茂別へ。
そこから中山峠に向かっても良かったんだけど、そこからさらに支笏湖、苫小牧まで!
支笏湖なんて久しぶりに見たわよ。
疲れて眠くなるほど走ったのも久しぶりだったし、ガス欠の恐怖にもあいましたが無事帰宅。
堪能しましたわー。
昔はこんなドライブ、しょっちゅうしてたのにねー。
いやいや、「当方70歳」のじーさんにゃあ負けられねえだろ。
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無題
2009/06/07(Sun)23:48
いつも日記見てますが
のんたろうさん好きですー。
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