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日々の暢気眼鏡

日々の出来事を針小棒大に語る

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沈黙の塔だったっけか

2007/11/07(Wed)02:20

以前どっかで似たようなこと書いた気もするのだけど。

面接をしてる時には、8~9割方は相手にしゃべってもらうようにしてる。
こっちは相槌を打ったり、時々簡単にまとめてみて、間違って理解してないかを確認するくらい。

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そういう技術だから、という以前に、私自身が話聞いてて楽しいから、という理由だったりするのだけど。
そうしてると、何となく面接が上手く進む(様な気がする)し、それなりにリピーターもついてるみたいだから、いいのんじゃないだろか、と日々自分に言い聞かせてる訳ですが。
いやまあ、それなりに小技も使ってるんだけどそれは割愛。


本来あっちゃいけないことなんだけど、面接中たまに、第3者のセンセイに乱入されちゃうことがる。
一律に追い返せちゃえるなら楽なんだけど、権限があるわけでも力を貸してくれる組織の後ろ盾があるわけでもないので受け入れざるを得ないことが多いのですが。

一度大人気なくブチ切れてみたのですが、あんまりいい結果にならなかったので以来抑えてる、ってのもありますが。

あ、最低限のチェックはしますけどね。
急に条件を変えてもいろんな意味で大丈夫かな、って。


んで、その時もそんな状況だったんですが。
ものの見事に話を掻っ攫われてしまいまして。

《発言の比率》
乱入前  私:生徒 = 1:9
乱入後  私:生徒:センセイ = 1:0:9

いや、言いたいことがあるのは分かるんだけど。
生徒さんの言葉が終わる前に話し始めて、自分の思いを語り続けるってのはどうかと。
言葉を尽くして伝えれば伝わることもあるのかもしれないけど、重ねれば重ねるほど伝わらなくなることもあると思うのですよ。

同じことを伝えるなら、もっと簡潔に言えると思うんだけどな。
もしかして、しゃべり続けること自体に目的があるんじゃないのかな、とか思ってみたりして。

見かねて話の中心を生徒さんの方に戻そうと、私が生徒に話題を振ったり質問をしたりしても、生徒さんが答える前にセンセイ自身が答えてしまわれる。センセイの興味のある話題に戻してしまわれる。
間も何もあったものではない。

突然その場に巨大な密度の物体がワープアウトしてきて、そこだけ重力場の歪みが発生して周りがみんな引きずりこまれそうになったみたいな、そんなイメージ。

その内容は至極全うで、間違っちゃいないのは間違いないのですが。

何と言うか、流儀が違うんですな。
伝えることと寄り添うことの、どちらに比重をおいているか。


言葉の奔流に、まるで本当に物理的につぶされてくかの様に、ヘナヘナとつぶれてく生徒さん。
ああ、「青菜に塩」ってこんな感じなのかも。

完全に見立て間違った。
全然大丈夫じゃなかった。

後で最低限のフォローはできたと思うのですが。
所詮外様であるから、きちんと職能を果たすのは難しいことであるなぁ。



コレを書いてて思い出したのは。
小説「ゲド戦記」に出てきた、”沈黙の塔”のエピソード。
修行中の魔術師たちは、一定の期間沈黙を強いられる。



語らないからこそ感じ取れるものってのは確かに存在していて。
そして、それらは我々が思うより、はるかに大事なものなんじゃないかと思う。

そのすべてを拾うことは、もちろん到底成し得ることではないのだけれど。
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