会議出席のため一週休ませてもらった専門ガッコへ授業に行った。
「こんちわー」
「あ、センセイ、実は今日、センセイの授業中に避難訓練やるんですよ」
「はあ」
「ですから、いつもの終了時刻より、少し早くなってしまうのですが・・・」
「あい了解。ええと、避難誘導とかはワタシがしなくても・・・」
「はい、代表の学生が」
「あい」
階段をえっちらおっちら上って教室へ。
「えーと、皆様ご無沙汰でした。今日は避難訓練あるんですってね」
きょとん、とする学生さんたち。
あら?もしかして、抜き打ちでやる予定だったのかも。
「あら?誰も、そんな話聞いてない?・・・・・えーと。・・・・・今の、ウソです。気にしないでください」
失笑する学生さんたち。
避難訓練を無事終え、校舎に戻る途中とある学生さんに声をかけられる。
「お疲れ様でした!」
「あー、うん・・・」
「?どうしたんスか?」
「いや、さあ、オレ、最初に言っちゃったじゃん。訓練あるって」
「ああ、まあ」
「もし言わないでいたら、サイレン鳴ったときとか、もっとみんな楽しめたんじゃないかなあ、とか思って」
「そんなこと気にしてたんスか!?」
呆れられてしまった。
年に1回のことだしさ、予想もしてないとこで急に非常ベルがなったときの驚きってめったに味わえるものじゃないじゃないですか。ある種の「初物の楽しみ」であるわけですよ。それをぶち壊しにしてしまったってのは、実に無粋であるなあ、と手前ェの思慮の浅さにガッカリするわけですよ。
だってさ、非常ベルなってんのに、みんな授業の最後でかならずやる確認テストをずーっとやってんだぜ?「火事です、火事です」って放送流れてるのに、黙々と回答し続けるなんてどんだけ勉強好きなんだ。
昨年度教えてた学生さんたちにも少し会えたのでうれしかったな。
気が向いたら、呑みにでもゆきたいものですな。
何人か姿が見えないのもいたけど、ちゃんとガッコ来てんのかね。
まあ、オレなんぞが心配しても何にもなりませぬが。
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