「ということで、10月の件よろしくお願いしまーす!」
「あいあい、で、今度の日曜日の件なんですけど」
「・・・あ、そうですね、今度の日曜も××士の講習会ありますね!」
「あい」
「どうでしょう、レジュメできましたか?!」
「えーと、がんばってはいるのですが。たぶんギリギリになるかと」
「そうですか・・・実はワタクシ、今度の土日もいないんですよね!」
「はあ」
「今週末は○○採用試験があるから、レジュメ印刷できる者がいないんですよね!」
「はあ」
「全員でビラ配りに出てるんですよ!」
「はあ」
「どうでしょう、A4用紙2枚分ぐらいなら、ウチのコピー機で縮小かけて印刷すればすぐできますよね?!」
「・・・・」
「センセイの方で早めに来て頂いて、やっていただくというのはいかがでしょう?!」
「・・・・分かりました!レジュメやめましょう!」
「え?」
「4時間分の内容なんか、どうやったってそんな量にまとまりませんし、無しでやりましょう!」
「授業の方、大変になりませんか?」
「まあいいです。無きゃあ無いでどうにでもなりますし」
「そうですか?」
「ええ(爽やかな微笑み)!」
いつも仕事を回してもらってる恩は感じているけれど、それは仕事の成果と、どれだけかは知らんがまたやろうと思うだけの儲けで返してはいるはずだ。少なくとも、イーブンな関係ではあるはずだ。
週末にだって開講してるのに、対応できる人員を置いてないってのはまあ経営判断だからいいとして、そのツケを外部の人間に押し付けるな。内輪の社員間なら、バックアップしあって会社を維持しなきゃならん義務はあるだろう。それが身分保障の対価だ。
こちとらキミらには何の身分保障もしてもらってない。
約束した仕事に関しては、全力を持って当たる。
授業の内容は、それなり以上のものを提供していると自負している。
明確なクレームが入ったのは、キミらからもらった資料に致命的な間違いがあった時だけだ。
だから、これぐらいは言ってもいいと思う。
そっちの仕事のしわ寄せを、こっちに押し付けるな。
もっと前から準備しておけ、というのは正論ですな。
じゃあ正論には正論でお返ししましょう。
レジュメ製作の手間賃も時給も、あたしゃ一切頂いていませんぜ。
同じ額で、レジュメ作成義務無しの授業もやってるよ。
同じ場所で。
見るに耐える、使えるレジュメを作って差し上げてるのは善意に他なりませんぜ。
善意だけを期待されても、ねえ?
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