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日々の暢気眼鏡

日々の出来事を針小棒大に語る

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だったら

2007/09/07(Fri)02:10

塾でのお仕事は、テキストの採点と自力でできない問題の解き方・考え方を解説することが中心なのだけど、時として一般的な授業のスタイルを取ることもある。
そんな時の話だ。

―――――――――――――


先日、今月半ばにある全道統一模試の過去問をやらせた。
科目は理科。
できるやつらはできてたし、できない連中は大してできない。いつも通りといえばいつも通り。
ただ、あんまり落として欲しくない問題を何人も落としていたので、そこだけ授業スタイルで解説することになった。たまたまその採点を塾長がやっていたので、解説もそのまま塾長が。私は他のテキストを一手に引き受け、黙々と採点作業をしていた。

ある問題の解答が、学校で教えられた言い回しとちょっと違ってたらしい。
それだって全然違うというほどでもなく、一般常識のレベルで納得できる程度のものだ。
ほとんどの生徒が「へー、そうなんだ」って感じで流していた。
解説はまだ続いているし、自分たちの目的が入試だって分かってりゃ少しでも勉強しとかなきゃいけないのは十分理解してるんだろう。

その時、ある生徒がこんなことを言った。
「えー、そんなの習ってないー」

カチン、ときた。
採点の手を停めて、声の方を睨みつけながら言う。

「だったら聞くけどよ。あんた、今まで習ったことひとつ残らず覚えてんのかい?」

ひとつ残らず覚えてるのでなければ、習ったことなのかどうかなんて判定、できる訳がない。
普段からまじめに、教わったことを丁寧に暗記してるような生徒さんならいざ知らず、少なくともアンタはそんなタイプじゃないだろう。
解説の流れをさえぎってまで発言するほどの価値はない話だ。
「やべ」って顔して目を合わせずに回答用紙に視線を落としてる生徒を睨みつけながら、
「だったら黙って聞けい!」
と締める。

どうも、この手の脊髄反射で手前ェの不愉快さを述べるだけの発言が大嫌いで、過剰に反応してしまう。
面白いことに、勉強のできる生徒さんは決してこの手の発言をしない。腹の中では思ってるのかもしれないけど、それを隠す術を持っている。そうでない生徒さん(婉曲な表現)ほど、この手の発言をかましてくれる。
我慢できないんだろうね。

その手の発言は、よっぽど面白い言い方で工夫しない限り、全力で叩き潰すことにしている。
満面の笑みを浮かべながら、

「んーーー、いつ、誰が、君の感想を求めたのかね?ん?」

とかは比較的頻繁に使うな。
嫌みったらしく。

多少知恵の回る奴ぁ「言っただけでーす」とか流してくれるけどね。

脊髄反射で口をきくような大人にはなって欲しくないなーという思いも無くはないのだけれど、「勝手にクズみたいな大人になりゃいいじゃん」って思いもあるぐらいだから、結局のところ自分が腹立つからどなってるだけなのかもしれない。
あんまり威張れた話じゃないけど。

将来的な格差につながるのかどうかは分からないけど、少なくとも中学3年にもなると、明らかに資質に差は現れてるし、母数を極限まで大きくした統計で見れば収入なんかには差が出るんだろうな、と思う。
収入が幸せに直結しないのは当然だけど、もしも彼ら彼女らが現状のままなら、その「幸せ」とやらには決してたどり着けないだろうと思う。創意も工夫も努力もなしに、どこにたどり着けるってんだか。

そもそも、人間が、それも成長期真っ只中の奴らがこの先も今と同じまんま、という仮定自体ありえないことではあるのだけれど。
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